かまりう

久しぶりのかまりうに高まる期待。しかし、さらに高まる不安。
カウンターに置かれたトレイには出汁に浸した大量のささがきゴボウ…なんか酸っぱい匂いが漂ってませんか?薬味やレモンを放り込んだボウルも、なにやら水濁っているんですけど。やっぱり夏のかまりうは危険なのか(--;
不安を感じながらも、今回は4500円の7品コースを注文。

  • 鯵の刺身と大山豆腐盛り合わせ

ミョウガ、ネギ、しそ、ショウガと、薬味たっぷり。豆腐と鯵という組み合わせなのに全く生臭くないのは驚異。

店内にちゃんと「紀文」って書いてあった(^^;

出汁が最高に美味しい。

  • 焼き物盛り合わせ(太刀魚塩焼き、さんま肝つけ焼き、穴子天ぷらの焼きなすとブルーチーズソース添え)

家庭では絶対にこんなすばらしい焼き加減にはできないと思う。表面パリパリ、中ふわとろ。焼き魚ひとつでため息が出るほど美味しい。

  • 刺身盛り合わせ(本マグロブツ切り、タイの刺身柚子風味)

マグロはなかなかお目にかかれないような超大トロ。鯛の刺身はレモンに乗せておろし柚子を振ってある。この柚子が素晴らしいアクセント。

  • 里芋とわかめの卵蒸し

素材の繊細な味が出汁によってひきたつ正統派和食。口に入れるとほっと安心できる。ぱらりと振った一味が効果的。

前回最大の衝撃だったアボカドソースが今回は海苔入り蒟蒻と登場。この蒟蒻が信じられないくらい柔らかい。口の中でとろける蒟蒻って?!またノリの風味も素晴らしい。
同行した父はかなりの食い道楽だけど、未体験の味に目を回していた。

  • 揚げなす、しそ天ぷら、鶏そぼろの盛り合わせ

今回なすの使用が多かったけど、焦がして皮を剥いだり、揚げたり、生だったりと様々な調理法で楽しめた。ナス大好き(^^

件のささがきゴボウはここで使用。あらかじめタレをつけた鰻、出汁に浸したゴボウ、香ばしく焼いた湯葉の全てが口の中で、パズルのピースが揃うがごとくに組合わさる。どれ一つ欠けてもこの感動には至らない。本当に涙が出るほど美味しい。本日のMDF(Most delicious Food)に決定。

  • 戸隠そば鮨

出汁巻き卵としそと蕎麦をノリで巻いた太巻き。しそと海苔の香りが素晴らしい。輪切りにして上から出汁をかけてあるのだけど、海苔がいいのかちっともへたらない。
オヤジさんが先日娘さんに連れていってもらったという、安曇野の「翁」で出してもらった料理だそうで。


ここまででいつもの『ごゆっくり』(料理うち止め)が出たので、お酒を飲
みながらのんびり。結局料金も品数も関係ないなぁ(^^;
すると、この後の予約電話がかかってきて仕込みを始めるオヤジさん。そして、『ついでだから』と出てくる料理…もう食べられませ〜ん!(悲鳴)

  • 泉州岸和田水ナスの刺身

生のまま皮を虎模様にそぎ、特製の胡麻だれをかけただけ。だがうまい。

  • 奈良柿の白あえ

豆腐と市販の胡麻ペーストをまぜ、砂糖と塩を加えただけ。でもうまい。


必死に山盛りの白あえを平らげてギブアップ。再び皿に盛られたけど、さすがに無理なので断ると、おやじさんは皿から回収していた(笑)
口に入れるととにかく美味しいので食べられてしまう。でも胃の方はいっぱいいっぱいで戻す寸前。食べたい、けど食べられない…これは何かの拷問ですか?


そうそう、気になるオヤジさんの体調だけど、『ぼちぼち』とのこと。
…やはり芳しくないのだろうなぁ。